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2021/01/21

哲学・心理学・文学等 様々なジャンルの書籍買取

今回は哲学や心理学、文学や啓発本など様々なジャンルの書籍を買い取らせていただきました。その中から特に良い査定額をお付けできたものを紹介させていただきます。

「謎多き惑星地球(このほし)下 奇蹟のオーパーツ」
「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方」
「定本 現代俳句 (角川選書)」
「認知心理学 — 知のアーキテクチャを探る 新版 (有斐閣アルマ)」
「AIにできること、できないこと、ビジネス社会を生きていくための4つの力」
「本当はすごい小学算数」
「高橋がなり 強く生きる言葉」
「日本人のための憲法原論」
「古事記 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集01)」
「たのしい写真―よい子のための写真教室」
「臨床家のための対人関係療法入門ガイド」
「日本の伝統的織りもの、染めもの」
「新・超一流の成功哲学」
「琥珀の眼の兎」

などなど。今回も興味深い本がちらほらありますねぇ。

その中でも特に気になったのがこちらの一冊。

「たのしい写真―よい子のための写真教室」(2009年、平凡社)

です。

著者は写真家のホンマタカシ氏。1962年東京生まれ。1999年に「東京郊外」という写真集で「写真界における芥川賞」と呼ばれる木村伊兵衛写真賞を受賞しています。

本書は副題に「よい子のための写真教室」と銘打っているせいで「よい子」のための写真入門書だと思われるかも知れませんが、残念(?)ながらそういったものではなく、すでにある程度写真に興味のある、あるいは写真をかじったことのある大人に向けて書かれた「ホンマ節」あるいは、「ホンマ流」写真論とも呼べる本になっております。

なので、間違っても具体的な技術指南を期待して本書を開いてはいけません。ご本人も「はじめに」でそのことについて断っています。

 

さて、私は仕事柄、多くの写真集や写真展図録にお目にかかることもあり、木村伊兵衛だの、土門拳だの、アンリ・カルティエ・ブレッソンだの、ベッヒャー夫妻だの・・・といった著名写真家の名前と代表作くらいは頭に浮かぶ程度の知識はあるつもりです。しかし、そういった作品群が「写真」という表現手法の歴史の中で、どういった意図で作成されたのかなどということについては、恥ずかしながら、あまり考えたことがありませんでした。つまるところ、写真の「読み方」には全く無頓着だったのですね。

本書では、「写真」という言葉、つまり、「「真実」を「写す」」という言葉に疑問を投げかけ、「photographとは「写真」じゃない、〈真を写す〉だけじゃない」を全編に渡るキーワードとして、写真が現実と創作、もしくは虚構の多重性を持った表現方法であるということ、それを踏まえた上で、1.ブレッソンの「決定的瞬間」的写真から2.「ニューカラー」的写真表現へ、そして、その後の3.ポストモダンへと写真作品の潮流がいかに出来たのかということを分かりやすく説明しています。そして、それらの潮目の先の「今日」の写真について読者に考えさせることを主眼としており、私のような「無頓着な写真好き」にうってつけの内容となっています。

所々、ジェームズ・J・ギブソンの「アフォーダンス」について佐々木正人氏と対談するなど、とっつきにくい専門用語について語る部分など出てきますが、全体としてはウィットに富んだ語り口でグイグイ読ませて・考えさせる、大変読みやすいアート解説書になっていると思います。「

写真の撮り方は、その人物には世界がどのように見えているかの表現だ」というような箇所があるのですが、ホンマ氏の言葉のチョイスにも、氏の独特の世界観の表現へのこだわりがあるように思えます。それは、既出の「よい子のための」という茶目っ気のある副題の付け方にも垣間見えるように思うのですが、いかがでしょうか。真面目な議論に埋め込まれた、可愛らしい毒っ気にクスリとするのも、本書の楽しみ方の一つのように思います。

ホンマ氏は、写真の変遷を語るに当たり、1.ブレッソンの「決定的瞬間」→2.ニューカラー →3.ポストモダン というカテゴライズ自体もあまりメジャーではないと言及しています。「歴史の切り取り方も解釈次第」ということは他の分野についても言えることですが、そこの相違によっては目の前にある多重性(真実か?虚構か?)を持った写真作品の味わい方も違ってくるということで、その可能性について提起されただけでも満足する内容でした。

 

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

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