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  • 【買取実績】洋書(ワインに関するもの)を中心にした書籍買取 「犬からみた人類史」2019年、勉誠出版

2022/03/25

洋書(ワインに関するもの)を中心にした書籍買取 「犬からみた人類史」2019年、勉誠出版

今回は洋書を中心に(ワインに関する洋書が多かったです。)辞典、写真集等幅広い分野の本を買取させていただきました。当店では積極的に洋書(英語で書かれたもの)を買い取らせていただいておりますので、他店でお断りされてしまった、あまりお値段がつかなかった等々ございましたら是非当店をご利用ください。以下に特に良い査定額をお付けできたものを紹介いたします。

 

「新訂 字統 普及版」

「新訂 字訓 普及版」

「明治・大正・昭和 東京写真大集成」

などなど。

 「新訂 字統 普及版」、「新訂 字訓 普及版」は、白川文字学の集大成と呼ばれる字書3部作のうちの2点となります。研究的要素の強い辞典であるため根強く人気があり、旧版でも高額査定となることも多いといえます。

 

さて、今回ご紹介させていただきます本はこちら。

「犬からみた人類史」2019年、大石高典 ・ 近藤祉秋 ・ 池田光穂  編集、 勉誠出版

です。最近猫派が増えているようですが、個人的に昔から犬派の私には心惹かれるタイトルでこちらを選ばせていただきました。

 「第1部犬革命」「第2部犬と人の社会史」「第3部犬と人の未来学」が19章と5つのコラムで構成されています。複数名の著者が様々な視点から犬と人類の関係を研究、考察しています。

率直な感想を述べさせていただくと、世の中には様々な情熱や考え方を持った人がいるなあといったところでしょうか。カラハリ砂漠へ狩猟に参与する著者や、犬をパートナーとして生活している人々、犬祖神話を持つ国々などなど。そもそも犬から人類を考えるという学問が進化生物学、文化人類史、民俗学、考古学、狩猟現場(現在も各地で行われているようです)など多岐にわたって研究、考察されているという事実に改めて犬の人類とのかかわりの深さを知る思いです。

狼から分岐した犬が人間と共存するために様々に変化していった様子がとても分かりやすく書かれています。吠えることのないオオカミが、なぜ吠える犬と進化していったのか、どのような選択圧がかかってきたのか。骨、埋葬の様子から縄文人と縄文犬の狩猟の様子、関り、アラスカでの犬ぞりの登場衰退の様子、殺生を避けるブータンでの犬と人との共存の様子、紀州犬についてなど。専門的な部分もありますが、そんなに気にせず読むことができるのではないでしょうか。章ごとに全く異なる話なので気になるところから読むこともできると思います。

 

私が面白いなあと印象的だったのは、犬の目についての考察です。犬は人間にかわいがられるようにベビースキーマを特徴づけることで重要な、黒目がちな大きな眼に見えるようなに変化していったそうです。犬と飼い主の交流後にはオキシトシン濃度まで上昇しちゃうそうです。確かにあの目にじっと見つめられるとメロメロになっちゃいますよね。今では愛玩動物として一般的ですが、この1冊で犬と人類の深いつながりが再確認できるのではないでしょうか。人間にとってここまで共存している生物は犬以外にはないと改めて考えさせられる1冊でした。

 今回もたくさんの良書をお譲りいただき、ありがとうございました!

スタッフ T

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