買取ジャンル

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スタッフブログ 買取日記

2023/08/18

社会学・地理学・経済等書籍の買取 【391点 26,770円】

今回も非常に興味深い専門書をたくさんお譲りいただきました。いつも文頭にお譲りいただいた書籍のジャンルを記載しているのですが、毎回、どう記載すべきか地味に迷うのです。

広い意味では社会学の本が多かったように思いますが、強いて言うなら人文地理学の書籍が中心でした。以下に特に良い額で買い取らせていただいた本を紹介いたします。

「人文地理学への招待」
「フンボルト―地球学の開祖」
「アメリカの環境主義―環境思想の歴史的アンソロジー」
「アンゾフ 戦略経営論 新訳」
「空間的分業―イギリス経済社会のリストラクチャリング」
「空間から場所へ―地理学的想像力の探求」
「〈住宅〉の歴史社会学―日常生活をめぐる啓蒙・動員・産業化」
「風景の経験―景観の美について」

などなど。一番上の書籍名もずばり「人文地理学~」ですね。

ちなみに、上記リストはすべて1冊400円以上のお値段が付けられたもので、下にいくほど買取額が高くなっております。

その最高額をマークした本の書影がこちら。

「風景の経験―景観の美について」Jay Appleton 著、 菅野 弘久 訳、2005、 法政大学出版局

人文学系の専門叢書“ウニベルシタス”でお馴染みの法政大学出版局刊です。今回は1,050円のお値段を付けさせていただきました。

著者のジェイ・アプルトンは英国1919年生まれの地理学者で、こちらの翻訳版が出版された10年後の2015年に鬼籍に入られています。

なお、こちらの書籍の原著は「The Experience of Landscape」で1975年に発行されました。…よくあることですが、原著から日本語の訳出までに時間が経ってますね。

「眺望―隠れ場理論」

本書で提唱されたことで有名なのが「眺望‐隠れ場理論 (prospect-refuge theory)」です。

平たく言えば、人間は眺望の良い開けた景観と、それと相反する身を隠すことのできる“隠れ場”の両方を好む性質がある、としたものです。

眺望が開けていれば動物として狩りが有利にできる一方で、狩られる立場としては身を守るために隠れる場所も必要であり、そのため人間は本能的にその両方を満たす景観に美を感じる、と。

こんなふうに書いてしまうと「・・・へぇ」ぐらいの感想しか出てこないかと思いますが、地理学と動物行動学を踏まえて彼が展開する独自の風景美学は、文学作品や風景絵画、建築や造園など他分野の実例を引き合いに出し、その説得力を強めています。

確かに、自分が小学生の時に参加した写生大会で美術教師が言っていました。

「眺めの良い眺望を描くだけでは感動は得られないの。そこに何かしらの家とか、人工物を描き加えることで人は感動するのよ。それを意識して構図を考えなさい。」

と。

彼女はアプルトンの「眺望‐隠れ場理論」を小学生に教えてくれていた!

・・・のかどうかは不明ですが、 ◯◯ピー歳になった現在、恩師の言っていたことは実に奥が深かったのだと、改めてその言葉を噛み締めた次第です。

 

専門書は是非当店へ!

当店では一般の書店ではあまり取り扱いのない専門書の買取を得意としております。

今回もなかなか新刊書店では手に入らない貴重は書籍をたくさんお譲りいただきました。

新刊書にないから人気がない=価値がない、ではありません!

逆に深い深い示唆を与えてくれる本たちが市場には出回らず、その道の研究者たちを困らせています。

是非、ご自宅にもう読まない専門書が眠っていましたら当店にお譲りください。貴方の本を誰かが待っています。

 

今回もたくさんの良書をお譲りいただき、ありがとうございました!

スタッフN

※写真はお送りいただいたもののうちのほんの一部です。また、買取額は市場の需要と供給のバランスにより変動します。本文中の金額についてはあくまで記事作成時のものとお考えください。

       

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