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2019/07/26

思想書籍(哲学書、数学書、政治学書など)多数買取いたしました

今回の買取では、語学や宗教、哲学、数学、政治学…と多ジャンルにまたがる書籍を多数買取させていただきました。大雑把に言えば思想(文系、理系問わず)とか社会学に分類される書籍が多かったように思います。以下に良い査定額をお付けできたものをリストアップいたします。

 

「論理学をつくる」「影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか」

「行為と出来事」「道徳の中心問題」「パースから読むメタファーと記憶」

「改訂版 パースの思想――記号論と認知言語学」「真理と解釈」

「大森徹の最強講義117講 生物[生物基礎・生物]」「標準ドイツ語」

「旧約新約聖書ガイド: 創世記からヨハネの黙示録まで」「集合論―独立性証明への案内」

「中世思想原典集成 (18)」「キューネン数学基礎論講義」

PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間」

「アリストテレス政治哲学の重層性」

「西洋政治思想史――視座と論点 (岩波テキストブックス)」「入門・医療倫理I 〔改訂版〕」

「コンピュータは数学者になれるのか? –数学基礎論から証明とプログラムの理論へ

「科学的発見の論理 上」「美徳なき時代」「在るものと本質について」

「偶然を飼いならす―統計学と第二次科学革命」「Rによる計量政治学」

「ザ・フェデラリスト」「メタフィジカル・クラブ――米国100年の精神史」

「プラグマティズムとデモクラシー―デューイ的公衆と「知性の社会的使用」」

「ウィトゲンシュタイン全集 8 哲学探究」

「ウィトゲンシュタイン全集 9 確実性の問題/断片」「習慣の哲学」

 

などなど。

 

この中で特に気になる本が、「偶然を飼いならす―統計学と第二次科学革命」でした。副題にあるように統計学の本です。

 買取をさせていただくと、統計学の本にも多く出会うのですが、傾向として具体的に統計手法を説明した本や、統計データをどうやって経済に活かすかなどの実用的な本が多いです。

対して、こちらの本は古くは17世紀頃から「統計学」というものがどういった変遷を経て「決定論」から脱却し、「偶然を飼いならす」に至ったのかを主に19世紀のヨーロッパでの動きを通して記載しています。

 

全体で350ページほどのこちらの本では「数字の洪水」、「決定論の浸食」、「正常性の発見」を大きなキーワードに据え、統計学の発展が人間の認識に与えた影響を優生学などと絡めつつ、具体的人物や事例を交えながら細かく説明されていきます。その過程で見られた18世紀から19世紀におけるヨーロッパの東(ドイツ語圏)、西(英語圏、フランス語圏)での統計への態度の差異など、新しく知る事実が次々に出てくるので、難しい内容なのですが、ついつい読まされてしまいました。歴史的背景が分かっていると言葉がすんなり入ってくると思うので、手元に高校の世界史と倫理学の資料集などをお供にご用意いただけると、さらに知的興奮が刺激されて楽しそうです。

 

ただ、内容が濃いこと、上述からもお分かりになるように、単に「統計学」に限った話題を取り扱っているわけではないことなどから、さらっと読み通すのは困難です。そのせいもあってか、ありがたいことに各章概要が簡潔に要約されたものが目次にありますので、こちらに目を通しながら体系的な枠組みを念頭に読んだ方がさらに面白いかと思います。

また、訳者の重田園江氏が本書を「科学認識論、思想論の観点」から、石原英樹氏が「近年の社会統計学の一論争を例に本書の実践的意義」を解説してくれていますので、夏休みの読書感想文などでは禁じ手(笑)ですが、本書理解を深めるために、先にこちらにさらっと目を通しておくのもおススメかも知れません。

 

個人的には、こちらの「解説」にて石原氏が挙げたIQテストを例にしたベル・カーブの話や、氏が指摘する「我々の世界認識は<社会の統計化>という広い文脈から自由でない」という言葉にドキっとしました。現在の私たちの暮らす世界は、データやそれらを分析した統計法則らしきものによって溢れています。それらによって認識させられた、実は存在しない何かに踊らされている可能性を考えると、恐ろしくなりませんか?

 

それでは、そのうちのどういったものが我々の認識に負の影響を与えるのか、疑いだしたらキリがありませんが、少なくとも、そういった問題が存在しうるのだと気付けることが、本書を読むにあたっての一番の収穫なのではないかと思いました。

 

 

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!    

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