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2020/10/23

洋書(言語学関連)の買取

今回は言語学に関連する洋書をたくさん買い取らせていただきました。その中でも特に良い査定額をお付けできたものを以下に挙げさせていただきます。

「Idioms: Structural and Psychological Perspectives」
「The Philosophy of Universal Grammar (Oxford Linguistics)」
「New Perspectives on Case Theory (Csli Lecture Notes)」
「Baboon Metaphysics: The Evolution of a Social Mind」
「Language Down the Garden Path: The Cognitive and Biological Basis of Linguistic Structures (Oxford Studies in Biolinguistics)」
「Language, Consciousness, Culture: Essays on Mental Structure (Jean Nicod Lectures)」
「Language, Brain, and Cognitive Development: Essays in Honor of Jacques Mehler (A Bradford Book)」
「Image, Language, Brain: Papers from the First Mind Articulation Project Symposium (The MIT Press)」
「The Evolution of Language (Approaches to the Evolution of Language)」
「Towards an Elegant Syntax (Routledge Leading Linguists)」
「Minimalist Essays (Linguistik Aktuell / Linguistics Today)」
「English Corpora Under Japanese Eyes (Language and Computers)」
「Using Corpora for Language Research: Studies in Honour of Geoffrey Leech」
「Language in the News: Discourse and Ideology in the Press」
「Verbal Behavior」
「H Is for Hawk」

などなど。

見事に英語洋書のみですね。当店では、洋書(申し訳ございませんが、英語で書かれたもののみ)の買取も積極的に行っています。他店にて洋書を理由に買取を断られた方がいらっしゃいましたら、ぜひ、当店にご相談ください。

さて、気になる1冊をいつものように選びます。

今回はこちら

Baboon Metaphysics: The Evolution of a Social Mind(2008年)

です。

 

著者はアメリカ、ペンシルバニア大学のDoeothy L. Cheney(生物学),Robert M.Seyfarfh(心理学)の2人。この本が出版される前にも 同コンビで” How monkeys see the world”も発表しています。

本作では、ボツワナのオカバンゴ・デルタにて猿の一種であるバブーンを現地調査し、バブーンの行動様式から思考様式について考察しています。その内容を巧みに表現しているのがタイトルです。

タイトルの「Baboon Metaphysics(バブーンの形而上学)」はダーウィンのノートの端書き「He who understands baboon would do more towards metaphysics than Locke”」から着想を得ています。文中最後の”Locke”とはイギリス経験論の父で哲学者のジョン・ロックを指しています。この走り書きの意味するところは「バブーンがあのロックよりも形而上学について造詣が深いかなんて、誰が分かるというのだろう?」というぐらいのところですが。・・・確かに。誰が分かるというのでしょう?それを科学的に考えてみているところが本書の面白味です。

本書では(時間の関係でもちろん全文は読めていませんが)、バブーンの住処、捕食行動、社会的行動などを観察し、「彼らは一体何を考えているのだろう?」と丁寧に論を進めているように思います。著者が単に生物学の専門家ではなく、心理学の専門家とタッグを組んでいることから、その思索は単なる生態学の域を超え、「バブーンは何を考えるのか?」というところにまで踏み込んで論じられるのでしょうね。

 

ところで、既述のリストを見ても、今回の買取内容は言語学関連の著作がほとんどでした。一見本書は関係がないように思えますが、本書11章でも「Precursors to Language(言語への前駆)」という形で言語進化の起源について述べています。そこには、ダーウィンの進化論が当初ヒステリックに欧米社会で拒絶されたのと同様、古来から受け入れられていた「人間の思考は経験に先立つ、魂の源泉より発露する」という考え方に基づき、
言語の進化について論じることさえタブー視されたという歴史が記述されています。

それは、とりもなおさず、神のつくりたもうた人間こそがアクセスできる聖なる源泉、さらにはそこから思考を表現する言語という道具に猿以下、人間以外の動物も恩恵を受けうるという可能性がある、ということを考える事自体が問題視されたからでした。アメリカの言語学会(Linguistic Society of America) では、こうしたヨーロッパでの拒否反応に呼応する形で、言語進化を論じるのを禁止することを暗黙の了解としており、実際に2000年になるまで、「同学会内では言語進化に関する論文は1つも出されなかった」という部分には驚きを禁じえませんでした。

こちらの本が出版されたのは2008年のことでしたから、一部にはこうしたタブー視が根強く残っていたとしても不思議ではありません。そんな中の出版であったことも考え合わせると、2人の研究姿勢は更に称賛に値すると思います。

 

こちらの本、最終章は”baboon metaphysics” で締めくくられているのですが、果たしてバブーンは形而上学について思考するのか?科学者たちが導きだした答えが非常に気になりますが、気になった方はぜひ、こちらの本を手にとってみてくださいね。

今回も良書をお譲りいただき、ありがとうございました!

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