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2021/11/01

物理学、工学、生物学に関する和洋書の買取 「ダークレディと呼ばれて 二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実」化学同人

今回は物理学や電磁気学など工学系や生物学(主に遺伝学)に関する和書・洋書を買取いたしました。その中でも特に良い査定額をお付けできたものを以下に紹介いたします。

「ウエアラブル・エレクトロニクス―通信・入力・電源・センサから材料開発、応用事例、セキュリティまで」
「Antenna Theory and Design」
「Microwave Imaging (Wiley Series in Microwave and Optical Engineering)」
「General Vector and Dyadic Analysis: Applied Mathematics in Field Theory (IEEE Press Series on Electromagnetic Wave Theory)」
「Technical Writing and Professional Communication: For Nonnative Speakers of English」
「Metamaterials Handbook – Two Volume Slipcase Set」
「ヒトゲノムを解読した男 クレイグ・ベンター自伝」
「ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論」
「ダークレディと呼ばれて 二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実」
「2100年の科学ライフ」

などなど。

当店では日本語で書かれた本の他にも、英語で書かれた洋書の買取を積極的に行っております。専門書の中には和訳されていないものも数多くあり、そういったものについては専門家・研究者の方たちも原書にあたるしかありません。そういった需要を見込めるため、「洋書だから売れない」ということはございませんので、他店にて「洋書だからダメ」と断られたものがございましたら、ぜひ当店にお譲りください。

さて、今回の気になる本ですが、こちらの1冊。

「ダークレディと呼ばれて 二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実」(2005年、化学同人)

実は、今回の査定の中で一番高額査定となった商品がこちらでした。なんと1冊に1,000円以上の値段がつきました(これは2021年10月現在の基準であり、今後変動する可能性があります。)。

こちらの本の原著は「Rosalind Franklin:The Dark Lady of DNA」(Harpercollins,2002)で、著者はイギリスの伝記作家ブレンダ・マドックスです。邦題にあるように(DNAの)二重らせん構造発見に深く関わった人物、ロザリンド・フランクリンの人生を詳述しています。

さて、DNAが二重らせん構造であることを発見したと一般的に思われているのは、その功績によりノーベル生理・医学賞を受賞したフランシス・クリックとジェームズ・ワトソン、モーリス・ウィルキンズの3名(もしくは、二重らせん構造の立体モデルであるワトソン-クリック・モデルの名からクリックとワトソンの2名)であると記憶されている方が多いのではないでしょうか。

しかし、実はその影には知られざる、正当評価されていない1人の女性科学者がいたことをご存知でしょうか。

その女性こそが本書の主人公、ロザリンド・フランクリンです。イギリス系ユダヤ人の物理化学者で、上記3名がノーベル賞を受賞する1962年より4年前の1958年に卵巣がんにより死去しています。

ざっくり言いますと、フランクリンの同僚であったウィルキンズが、彼女の撮影したDNAの写真をワトソンにこっそり見せたことにより彼らが二重らせん構造に気がついた。逆に言うなら、フランクリンの写真がなければ二重らせん構造であることには辿り着けなかったのではないかというもの。

ワトソンがノーベル賞受賞後に、この大発見に至る研究の詳細をあけすけに綴ったベストセラー「二重らせん」(1968年発表)にもフランクリンは不機嫌で風変わりな女性研究者「ロージー」として登場しており、その存在はずっと以前から知られてはいました。

そして、その描かれ方があまりに不当だといういこと、フランクリンの研究成果がなければ二重らせんの発見はなかったのだという趣旨の本「ロザリンド・フランクリンとDNA-ぬすまれた栄光」(原著・1975年、邦訳1979年)がアン・セイヤーにより発表されており、すでに彼女の名誉回復は「部分的には」されています。

では、本書が21世紀に入ってから改めて出版された背景には何があるのでしょうか。それは、21世紀になって先の3名が、二重らせん構造発見にフランクリンの果たした役割が大きかったことを認めたことや、既述のアン・セイヤーの著作が「男社会で潰された悲劇の女性研究者」としてフランクリンにフェミニスティックなスポットライトを当てすぎたため、そういった意味で偏ったフランクリン像を修正する意図があったためではないかと思います。

また、フランクリンが関与した研究はDNAの構造解明だけにとどまらず、炭素分子やウイルスの研究にもその足跡を残していることも記述し、頑固ではあるけれども茶目っ気もある女性として、また、戦争時代を経験したユダヤ人女性として多角的な視点でとらえて描いている点が、他書とは一線を画しています。

導入部は研究者になる前の彼女の手紙からの引用や、知人・友人など証言者たちの記述が続き、正直「前置きが長い・・・」と感じるところもなくはないのですが、歪められた彼女のイメージを回復するのには、こういった手法をとるのが一番だったのでしょう。実際、彼女がどういった環境で少女時代を過ごしていたのかを知ることが死後のエピソードと共鳴するところもあり、深い感慨をもって響くものがあります。

研究者としての歩みは第二部から読んでも話はつながりますが、ぜひ第一部から読んでみてくださいね!

 

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

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