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スタッフブログ 買取日記

2023/06/01

政治・社会学・哲学・教育等の人文科学系書籍の買取 【241冊 16,250円】

今回は様々なジャンルをまとめて買い取らせていただきました。政治や経済、社会学、哲学、教育学、思想、歴史や文学研究など幅広い内容で、そのどれもが魅力的な内容でした。その中でも特に良い査定額をお付けできたものを以下に紹介いたします。

「創造された古典―カノン形成・国民国家・日本文学」
「アウステルリッツ(新装版)」
「後期近代の眩暈―排除から過剰包摂へ」
「学び合う場のつくり方――本当の学びへのファシリテーション」
「パロディの理論」
「モーラル・エコノミー―東南アジアの農民叛乱と生存維持」
「探求の共同体 ─考えるための教室─」
「近代天皇制の文化史的研究―天皇就任儀礼・年中行事・文化財 (歴史科学叢書)」
「教育学第一歩」
「〈子供〉の誕生―アンシァン・レジーム期の子供と家族生活」
「中世大越国家の成立と変容」

などなど。

上記のリストの中で1番高い査定額が付いたのは「モーラル・エコノミー―東南アジアの農民叛乱と生存維持」で、1冊1,200円でした。

こちらの本の著者はアメリカの政治学者であり、人類学者でもあるジェームズ・C・スコットです。東南アジアをにおいて、農民の地主や国家など権力への抵抗を研究主題としていました。主な著書に『実践 日々のアナキズム——世界に抗う土着の秩序の作り方』(2017、岩波書店)『反穀物の人類史——国家誕生のディープヒストリー』(2019、みすず書房)『ゾミア——脱国家の世界史』(2013、みすず書房)などがあります。

最後の『ゾミア~』は最近、人気の某言語学系配信番組で取り上げられて注目されましたね。ファンです。(こそっ)

今回買い取りさせていただいた「モーラル・エコノミー~」は1999年に邦訳され、勁草書房より発行されたものになります。原著「The Moral Economy of the Peasant: Rebellion and Subsistence in Southeast Asia」は1976年に出版されていますので、オリジナルの発行からはすでに半世紀近くが経過しています。しかしながら、現在でもなお東南アジア研究に携わる方にとっては参照すべき古典的名著として高い評価を得ています(※)。今回の高額査定も納得です。

※京都大学の東南アジア地域研究研究所のサイトには「初学者のためのアジア研究」と題した、東南アジア地域の研究者を志す人が読んで損のない本を15冊挙げたブックガイドが公開されています。その中に本書も取り上げられていて、その中で詳しい解説が読めますのでご興味のある方は是非。とても参考になります。

さて、これ以上書くと長くなってしまうので省きますが、要は何が言いたいかというと、このような古典的名著は発行から時間が経っても良いお値段で買取が可能ですよ、ということなのです。

上のリストには、他にも「創造された古典―カノン形成・国民国家・日本文学」(1999年)、「パロディの理論」(1993年)、「近代天皇制の文化史的研究―天皇就任儀礼・年中行事・文化財 (歴史科学叢書)」(1997)、「教育学第一歩」(1988年)、「〈子供〉の誕生―アンシァン・レジーム期の子供と家族生活」(1980年)など2000年より前に出版された本がランクイン(?)しています。

「古い本だから売れないでしょ?」と諦める前に是非、当店にその本をお譲りください!

当店ではISBN(おおよそ1981年以降出版の書籍にはISBNと呼ばれる10桁または13桁の数字が割り振られています)やバーコードがないような古いものでも、専門的価値の高い書籍の買取は大歓迎です!

もし、「価値のある本がどれなのか分からないよ!」という方は当店で査定額の概算をお出しする事前見積のサービスも行っておりますので、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

 

 

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

スタッフN

 

 

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