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スタッフブログ 買取日記

2023/06/12

法学書の買取 【約410点 29,225円】

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今回は法律書の買取をいたしました。以下に特に良い査定額となったものを紹介いたします。

「刑事訴訟法制定資料全集―昭和刑事訴訟法編〈2〉日本立法資料全集 122」
「英国証拠法 (日本立法資料全集)」
「掠奪の法観念史―中・近世ヨーロッパの人・戦争・法」
「アメリカ憲法判例」
「日本占領と法制改革―GHQ担当者の回顧」
「刑法の基礎」
「民法講義Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ1-4 我妻栄 岩波書店 昭和48-49年」
「実践の法理と法理の実践」
「全6巻セット 正木ひろし著作集 月報揃 三省堂 1983年」
「ドイツ刑事手続法」
「三訂 刑法講義(総論)佐伯千仭 有斐閣 昭和52年」
「刑法沿革綜覧 (日本立法資料全集)」
「全5巻 外箱付き 中山研一先生 古希祝賀論文集 成文堂」

などなど。以前、法学書を買い取らせていただいたときにも実にダンボール箱にして66箱という膨大な量を買い取らせていただいたのですが、今回も15箱分をお送りいただきました!(※お客様はそれぞれ別の方です。)

なお、上記リストはすべて1冊400円以上で買い取らせていただいたもので、下に行くほど買取額が高くなっております。

一番下の「全5巻 外箱付き 中山研一先生 古希祝賀論文集 成文堂」については、読んで字のごとく5巻セットでの査定・再販ですので、実質1冊あたりで一番高い値が付いた本は下から2番目のこちらでした。

「刑法沿革綜覧 (日本立法資料全集)」(1990、信山社) 

です。買取額堂々の1,360円でした。

こちら、堂々としているのはお値段だけでなく・・・

厚みもなかなかのものです。

元々は大正12年に清水書店から発行されたものを復刻したものとなります。出版元である信山社の本書カタログページを確認すると、

帝国議会会議録の必要部分を集大成し、さらに関係資料を付加したもので、現行刑法の制定過程を知るのには不可欠の書物である。しかし近年その入手はきわめて困難となり、幻の名著の感さえ伴っていた。この度の復刻によって研究上の不便が一層されたことは、学界のために欣快の至りと評することができよう。新出の『刑法新律草稿』(高塩博による)も収め、法律(案)・会議録細目次、索引を付す。

との説明がなされています。

・・・「幻の名著」です。しかも、そこに補稿も加えられたデラックス版なのですから、お値段がつかないはずがありません。

大正時代の本の復刻なので、扉の字体にもその香りが漂います。

そして、改めて認識する厚み。装丁技術もすごさにも感心してしまいます。

 

こちらの本はたまたま復刻されましたが、貴重な学術的資料が復刻されないままになっているケースもままあり、リストの「刑法の基礎」(1966年、東京大学出版)はその良い例と言えると思います。

こういった古い本には当然のことながらバーコードもISBN(10桁、または13桁の数字)も振られていません。古書店さんの中には、バーコードやISBNがないと買い取ってくれないというケースもあるようですが、そんな理由で貴重な書籍が埋もれてしまうのはとても悲しいことだと思いませんか?

当店では、そのような本でもきちんと価値を査定し、次の方の手に渡るまで保管させていただきます。今回の刑法沿革綜覧 (日本立法資料全集)も梱包材に包んで保管します。

いつか必要とする方の手に届くときまで…。

 

「大事な本だし、貴重なものだから捨てたくない。でも、古くて売れないかも?」とご不安な方は是非、当店にお譲りください!

 

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

スタッフN

※写真はお送りいただいたもののうちのほんの一部です。また、査定額は市場の相場によって変動します。本文中の金額についてはあくまで記事作成時のものとお考えください。

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