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スタッフブログ 買取日記

2021/06/04

第5回 本の適材適所とは

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4回に亘ってお送りしてきた会社紹介記事ですが、本稿が最終回となります。今回は、ノースブックセンターが運営する別サービス「古本一括査定.com」について紹介させていただきます。

【それぞれの強みを生かして】

第1回特別記事で当社の考え方の概略を述べましたが、それをさらにぎゅっと凝縮した形で書きますと、「出来る限り無意味に捨てられる本を少なくしたい。古本を次の人に繋ぎたい」という思いに尽きます。

ただし、もちろん当社だけで全ての本が救えるわけではありません。当社においては、他社に無い特徴として、特に専門書の買取に力を入れており、ISBNやバーコードが無い本、多少の汚れやヤケがある本なども買取を行っている状況です。

(「第2回 ノースブックセンターが買取できる本とは~ジャンル編~」、「第3回 ノースブックセンターが買取できる本とは~状態編~」にて詳細説明あり。)

当社や、競合他社のように、「うちではこの分野の本は高く買取ができます。次の人にもお渡しできます」という分野がそれぞれにあれば、お客様もそこを選択して本を売ることができるのです。

その結果、売れない本を適切でない古書店に売ってしまう結果的に本は廃棄になる

というミスマッチを防ぐことができるのではないか?

また、第1回特別記事でもお伝えした、お客様・配送業者様・当社における、様々なコストをなくすことができるのではないか?

第1回記事より再掲。コスト・手間のスパイラル。

古書業界全体でそれを目指すことができれば、捨てられてしまう本を減らせるのではないか?という考えから開始したサービスが「古本一括査定.com」です。

【適切な買い手と「本の適材適所」】

そもそも、お客様からしたら、どの古書店がどういった本の買取を得意としているのか、適切な値段で買い取ってくれるのかを判断するのは難しいのです。個別に問い合わせをして調べることはできるかも知れませんが、相当骨の折れる作業でしょう。現実的ではありません。

ですが、次の方に譲りたい本の写真を撮って送るだけで、その本の買取を得意としている古書店が「うちは◯円で買いますよ」、「うちは☓円です。出張買取にも応じますよ」などと手を挙げてくださったり、お客様にとって都合の良い条件を提示してくださったりすれば、お客様は簡単に納得のいく古書店を選択することができます。古本一括査定では、そのような手順でマッチングをしています。

また、その分野の買取が得意ということは、つまるところ販売も得意であるため、結果的に、買い取られた本が次の方に渡る可能性も高くなると考えます。

このようにして、

適切な古書店(買い手)を選択することで、本が廃棄されることなく、適切な人に渡る=適材適所

という流れが大きくなっていくことが、当サービスの目標であり目的です。

サービスの導入部分はネット上でのやり取りとなりますので、相手の古書店の顔が見えないという点で、お客様は不安に感じられることがあるかもしれません。

しかし、その部分は、取引が成立する前でも古書店とやり取りができたり、古書店がプロフィールページを充実させることで「視える」化したりと、工夫を施しております。

今後も古書店、お客様双方のご意見をいただきながら、サービスをより充実させていきたいと思っております。

【「古本一括査定.com」という選択肢をプラス】

繰り返しとなりますが、当社のみで全ての本を最適な場所に繋いでいくのは、とても難しいことです。

しかし、お客様から、「これは売れますか?亡くなった主人が大切にしていたんだけど・・・」、「ずっと集めていたコミックがたくさんあって。思い入れがあるから捨てたくないんですけど・・・」、というようなお問い合わせをいただくたび、そして、当社での買取が難しい場面に遭遇するたびに、胸の奥に鈍い痛みを感じるのです。

そこで、当社ができることとして、「古本一括査定.comというサイトがありまして・・・」、とお伝えし、他に好条件で買い取ってくださる古書店をお探しいただくことを提案しています。

実際に、「思い入れのあった本が予想以上に高く売れた」、「大事に扱ってくれそうな古書店に出会えた」、というお客様の声もいただいております。当社としても嬉しい限りです。

そうした理想的な取引ができたならば、お客様にとっても、その本を必要としている古書店にとっても、そして、その先に待っている未来の読者にとっても、素敵なことではありませんか?

 

これまでに、5回の特別記事に亘って、当社のサービスや、考えを紹介させていただきました。冒頭でもお伝えしたとおり、「出来る限り無意味に捨てられる古本を少なくしたい。古本を次の人に繋ぎたい。」という考えこそが、当社サービスの根幹を成す思いであり、今回、5回に亘る特別記事を執筆した動機でもございますが、率直に申し上げますと、「古本が好き」なのです。

お客様が、又はお客様のご家族が大切にされていた本です。手放すにも、様々な思いがあると思います。だからこそ、その際には、私たちにお任せください。同じく本を愛する者として、責任をもって、本の適材適所を実現してまいります。

今後も、人の何かしらの想いを乗せた古本を繋いでいくことに、新刊書を扱う書店には無い古書店としての醍醐味を感じつつ、その愛すべき古書の世界がより良いものとなるよう、ささやかながら尽力していきたいと思っております。

 

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