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2021/09/14

歴史(日本史・世界史)、政治等書籍 「大名格差~江戸三百藩のリアル~」彩図社

今回は日本近世史を中心に、世界史や政治に関する書籍を買取しました。以下に特に良い査定額をお付けできたものを紹介いたします。

「北条氏康の家臣団 (歴史新書y)」
「西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム」
「大名格差~江戸三百藩のリアル~」
「新版 外国人参政権と国籍」
「キリスト教の修練」
「駿河今川氏十代 (中世武士選書25)」
「近世旗本領主支配と家臣団」
「甲賀忍者の真実」
「切絵図・現代図で歩く江戸東京散歩 (古地図ライブラリー別冊)」
「An Illustrated Encyclopedia of Military Uniforms of the 19th Century (Illustrated Encyclopaedia of)」
「An Illustrated Encyclopedia of Uniforms of the Napoleonic Wars」

などなど。

上記のものはすべて査定額200円以上です。なお、このうち最高値が付いた「西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム」630円での買取となりました。「西洋の自死~」は2018年に翻訳版発行、世界でも話題のルポとあって、人気も高いことが高額買取の要因です。

また、上記リストのうち最後の2冊は洋書でしたが、この中では「西洋の自死~」に続く2、3位の査定額となっています。本の状態や人気度にもよりけりですが、ミリタリーものの洋書は意外と高く買い取れることが多いので、ご不要の品をお持ちの方は是非、当店にお譲りください。

 

さて、毎回、独断と偏見によりスタッフが選ぶ”気になる本”。今回ピックアップした本はこちら。

「大名格差~江戸三百藩のリアル~」安藤優一郎 著、彩図社 (2021年3刷)

です。

著者の安藤氏は江戸をテーマに執筆、講演活動を行っている歴史学者です。著作数も多く、氏のオフィシャルサイトによれば最新作は2021年3月発行の、水戸黄門などの隠居後の生活を主題とした「お殿様の定年後」で、現在も精力的に活動されているようです。

 

話を「大名格差~」に戻しましょう。

こちらも初版は2020年で非常に新しく、前の持ち主様の取り扱いも丁寧だったこともあり、非常にキレイな状態でお譲りいただきました。ありがとうございます。

タイトル通り、大名の格差を取り扱った本なのですが、「本書は大名がどのように格付けされたかを五つ視点から明らかにすることで、未曾有の泰平の世を可能にした幕府の巧妙な仕掛けに迫る(“はじめに-格付けされた三百諸侯”より)」ことを目的として執筆されています。

その5つの視点を以下に書き出しますと

1章 石高でみる格差

  一般的に大名の権威を数値化した第一指標。だが、必ずしも格差に直結しなかった。そのからくりとは?

2章 将軍との関係でみる格差

  いわゆる「親藩・譜代・外様」による区別。しかし、親藩内や譜代内でも格差はあった。

3章 江戸城でみる格差

4章 江戸藩邸でみる格差

  江戸城内御殿、江戸に構えた藩邸は大名の格差が視覚化された部分。どのように格差が現れていたのか。

5章 参勤交代でみる格差

  大名行列どうしがかち合ったとき、何が起きるのか・・・?!

のようになっています。

私は最初の1・2章を拝読したのですが、そもそも、「一万石以上の石高を持つものが大名」であるとか、米の収穫量を表す「石高」自体が、実際の米の収穫量を表したものではないということも知りませんでした…。(石高はその土地の生産力を米の量に換算したものであり、例えば、宅地もすべて田地とみなした上で算出されたもの。つまり、正確な米の生産力の実態を反映したものではない。)石高としてはゼロだけれど、藩としての箔をつけるために「10万石待遇」を受けていた対馬藩だったり、「1万石待遇」の松前藩があったりなど、実際には見栄や政治的配慮が多分に入り組んだ複雑さがあったことが改めて分かります。

他にも江戸以前からの名家に気を遣った結果、大名でないのに参勤交代していた旗本がいたこと、「国持格」や「大名格」など、一見奇妙で制度をややこしくさせる「格」なるものが存在していたこと、徳川の血脈を絶やさぬようにと作られた御三家と、吉宗の子孫から構成された御三卿との軋轢からの幕末への先触など、大名の複雑な格差社会にフォーカスを当てることで、泰平の世の「時代劇」イメージとは異なる江戸時代像が垣間見れた気がします。

そして、改めて、この制度設計をした家康の狡猾・・・いやいや、天才的バランス感覚に舌を巻きました。

今回は時間の関係でそれ以上の読み込みができませんでしたが、本書にて何気なくサラッと描かれている大名エピソードを1つ1つ掘り下げてみるのも、非常にワクワクする本書の使用方法かと思います。時代劇でお馴染みの吉良上野介や大岡忠相、徳川吉宗などの豆知識もちょこちょこ挿入されるので、「へー!」と飽きずに読めるのも楽しいところです。

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

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