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2023/01/20

植物・自衛隊関係・聖書関係・雑誌・DVD・CDの書籍等買取【211冊16,140円】「ティランジアハンドブック 改訂版 Tillandsia Handbook」 日本カクタス企画社 1998年

今回は、植物(主に多肉植物)、自衛隊関係、聖書関係、雑誌(主にサイエンス)、DVDCDなど幅広いジャンルで多数の買取をさせていただきました。

その中でも特に良い査定額をお付けできたものを以下にご紹介いたします。

 

「新入隊員必携 陸上自衛隊 陸上幕僚監部第5部監修 昭和46年版」

「DVD OLIVIA NEWTON-JOHN オリビア・ニュートン・ジョン LIVE AT THE SYDNEY OPERA HOUSE ライヴ・ベスト」

「アリオカルプス ハンドブック ARIOCARPUS HANDBOOK 村西康瑞 狂仙会 日本カクタス企画社 1996年」

「コノフィツム ハンドブック Conophytum Hand Book 日本コノフィツム協会」

「原色 サボテン写真集 Colour Encyclopaedia of Cacti ガーデンライフ別冊 誠文堂新光社 1979年」

「ティランジアハンドブック 改訂版 Tillandsia Handbook 清水秀男・滝沢弘之共著 日本カクタス企画社 1998年 多肉植物 サボテン」

「粥譜 中国がゆの本 柴田書店 1981年」

「DVDまとめて29点セット ER緊急救命室 シーズンⅠ~XV(Ⅶ-1欠)」

「50冊 別冊日経サイエンス No.117-243」

「29冊 日経サイエンス 2015.3-2021.4」

 

などなど。

今回は、1900年代後半の書籍が多い印象を持ちました。特に目を引いたのは、植物系の書籍でしょうか。後述の「ご紹介する本」に選んだ「ティランジアハンドブック改訂版」や、「コノフィツム ハンドブック」などの、エアープランツ、多肉植物などの植物は、近年増々人気が高まっていますね。コロナ禍の巣ごもりで、ますます需要が高まっているのではないでしょうか?買い取らせていただいた書籍をちらちら読ませていただいたところ、「昭和40年頃から、アフリカ大陸とも直接に、または欧米各国の業者を介して、莫大な種類の多肉植物がわが国に導入された。」とありました。最近では、カラフルな多肉植物の書籍などちらほら見かけますが、本書籍は、初期の貴重な書籍といえますね。このような、希少な価値のある書籍は、まだまだ高額査定となることが予想されます。

次に雑誌について少し触れさせていただきます。雑誌は買取対象外となっているものも多いのですが、建築系、技術系などの専門的分野は一部買い取れる場合もございます。ホームページの「買取できるもの・買取できないもの」が記載されていますので、是非リンク先をご確認ください。また事前見積もりも行っておりますので、お気軽にお試しください。

 

 

では、ご紹介のコーナーに移りたいと思います。今回は、「原色多肉植物写真集」と「ティランジ・ハンドブック改訂版」の2択で迷いました。個人的には、多肉植物が好き!という単純な理由です。私事ですが、先日、近所のおしゃれなガーデニング屋さんで珍しい形の多肉植物に、「どうしてこんな形になっちゃったの?」と思わず話しかけてしまいました(笑)魅力あふれる植物です!しかしながら、「ティランジア・ハンドブック改訂版」の著者の熱い思いに打たれてこちらに決定しました。ちなみに「ティランジア」とはパイナップル科に属する植物で、「多肉植物」とは、葉、茎または根の内部の柔組織に水を貯蔵している植物の総称です。似ているようでちょっと違う種類なのです。

 

ではでは、いよいよ今回の1冊の書影をご紹介しましょう!

「ティランジアハンドブック 改訂版 Tillandsia Handbook 清水秀男・滝沢弘之共著 日本カクタス企画社 1998年 多肉植物 サボテン」

です。

 

本書籍は1992年に初版が出版されていて、こちらは、1998年発行の改訂版となっています。初版から6年後の改訂版となったわけですが、初版から5年の間にプロメリア(パイナップル科の別称です)の世界では、重要な分類上の種名変更が行われ、初版自体が僅か5年で時代遅れとなったそうです。そこで、著者清水氏は初版の全面的改訂の必要性を感じ、第2版の企画に至ったという経緯を持った本です。

 

次に著者について紹介していきたいと思います。清水秀男氏、滝沢弘之氏の共著となっています。清水氏は、東京農業大学を卒業されてから、1977年から熱川バナナワニ園の研究室でお勤めされています。現在も同園で学芸員として第一線で活躍されています。・・・色々あって1985年頃には50種類ほどに減ってしまった熱川バナナワニ園のコレクションですが、氏が栽培の難易度を判断し、輸入しては特性を把握し、花を確認しては種を同定し、次を輸入するというスタイルでコレクションを増やしています。確実に確認できた種は200種(リスト上は370種ほどらしいです)ほどになるそうです。本書の終わりに「学名だけが海外との共通言語である植物の世界では、特に種名の扱い、品種名の扱いには神経質にならざるを得ないのです」とあることから、学術的にも貴重な1冊といえそうです。ティランジアが日本で発展していったのは、清水氏のおかげといっても過言ではなさそうですね。ちなみに清水氏の個人的なブログ「学芸員の独り言」で投稿を拝見することができます。

そして滝沢弘之氏ですが、この方は医師でもあり、プロメリア分類学者でもあり、日本プロメリア協会の会長でもあるスーパーマンです。滝沢氏とはどんな方なのかネットで調べてみると、とても東京とは思えない植物園のような素敵なご自宅を見ることができました。圧巻です!ぜひググってみてください。

 

ではいよいよ、本書の魅力に迫っていこうと思います。今回は特徴を3つにまとめていこうと思います。

 

まず1つ目は、なんといっても写真の美しさではないでしょうか。

こちらは後ほど写真を数枚アップしますが、この美しさの秘密は、植物の生涯のハイライトである、開花中の写真となっていることだと思います。しかもすべてカラー写真です。開花時期も様々で(開花期間は長いらしいです)、ある程度成長しなければ開花しないティランジアの開花状態の写真が、ふんだんに掲載されています。何年も葉のままだったのが、ある日突然きれいな色の花を咲かせている!という経験がある方も多いのではないでしょうか?そんな、貴重なティランジアの開花状態が、よくわかるように写真が撮られています。

著者も本書で「ただティランジの美しさを理解していただくことを目的として、すべてをカラー写真で紹介し」と言われています。

2つ目は、具体的な栽培説明が記載されていることです。ところで、「エアープランツ」という言葉をご存知の方は多いと思いますが、「エアープランツ」が「ティランジア」の別名ということをご存じでしょうか?ネットで調べてみたところ、エアープランツとは、パイナップルと近縁種であるプロメリア科ティランジア属の植物とありました。そして、読んで字のごとし、水なしで簡単に育つ、と思われている方が多いのではないでしょうか? お世話をしなくても育つから、と安易に購入し、ある日気がついたらカサカサに枯れていた!という経験をされた方はいらっしゃいませんか?かくいう私はその一人です。これらの誤解は、導入まもないティランジアを普及させたいがために、栽培が簡単なことを強調しすぎたことにあるようです。植物である限りほっといてよいわけではなく、「その植物に適した環境を整えて」という前置きがあると著者は言っています。たくさんのカサカサミイラを出さないために、適した環境、潅水のやり方、植え込み材料、施肥管理、病害(対策についても書かれています)、繁殖(株分け、実生)についてわかりやすい言葉で、具体的に書かれています。また、生育環境がイメージしやすいように、それぞれの標高についても記載されています。

3つ目は、著者のティランジアへの思いが伝わるところでしょうか。本書の文章ページは10ページほどですが、終始ティランジアへの愛が感じられます。特に愛を感じた個所を抜粋しておきます。「私以上に植物を扱っている人間はいなかろうと思うから、また無知ゆえに植物を枯らしてもらいたくないから、あえて栽培指導の文章を書くのです。」「集めれば集めるほどその変異の多さに驚かされ、魅せられて、コレクションには際限がありません。そして最後には分類の迷路に踏み込まざるを得なくなるのです。」ティランジアへの興味、愛情がひしひしと伝わってきました。また輸入業者への辛らつなコメントがちょこちょこ出てきます。これも愛ゆえですね。素敵な方ですね!

なんだか熱川バナナワニ園に行きたくなってきました。

 

いかがでしょうか?興味が湧いてきました?奥深いティランジアの世界へ踏み込んでみてはいかがでしょうか?以下に写真を掲載しておきます。

 

 

今回も良書を多数ありがとうございました!

 

 

スタッフT

写真は一部掲載です。

 

 

 

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