マネジメント・人材管理・リーダーシップ

マネジメントとは、組織が保有する資源（資産、人材など）を管理し、それらを各事業に投資することによって最大限の利益をあげられるよう環境を整備することを指します。マネジメントは企業で行われるのみならず、学校や非営利団体、スポーツチームでも行われています。団体の性格によって何を利益とするかは異なってきます。

例えば、スポーツチームで行われるマネジメントは金銭的な利益をあげることが目的ではなく、如何にして試合における勝ち星を増やすかということに主眼が置かれます。

もともと、managementという言葉には、「何とか頑張って事を成し遂げる」という意味があります。managementの日本語訳である経営という言葉にも同様の意味が含まれています。

マネジメントというと、スマートな意味が連想されてしまいがちですが、実際は汗水たらして働くという意味が込められているのです。

現代マネジメントの基本理論を作り上げた人物として、ピーター・ドラッカー（1909-2005）が挙げられます。日本でもドラッカーの著作は翻訳され、一時ブームとなりました。ドラッカーは著書の中でマネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しています。また、ドラッカーはユダヤ系ということもあり、ナチスドイツが進めた全体主義的な政策について非難しています。著書の『マネジメント』の中で、「成果をあげる責任あるマネジメントこそ全体主義に代わるものであり、われわれを全体主義から守る唯一の手立てである」と述べています。日本で有名な経営者たちも、事細かな手立てを論じることよりも、自信の思想を前面に表している方が多いです。それを考えると、マネジメントとは一種の哲学的な行為と言えるかもしれません。

人材管理とは、その名の通り、自社に所属する人材を管理し、効率よく業務に取り組めるよう適材適所に配置することです。最近では、ブラック企業といった激務を強要する企業が取りざたされることが多くなりました。そのせいか、企業の人材管理に対して厳しい目が向けられるようになりました。企業によって、人材に対する意識は千差万別です。長期育成を踏まえている企業もあれば、転職されることを前提に動いている企業もあります。マネジメント、人材管理ともに共通して言えることは、絶対的なリーダーシップを発揮できる人間がいないと、事が円滑に運ばれないということです。リーダーシップというのは、単に我がままで独裁的だということではなく、周りの意見を踏まえた上で、それらをまとめて1つの考えに昇華できる能力を指します。もちろん、会議の場では率先して意見を出す立場ではありますが、周りを見ることができるという点がリーダーシップと我がままの違いです。