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スタッフブログ 買取日記

2023/05/16

社会学・思想・哲学等の専門書籍買取 【約1,320冊 121,691円】

今回は社会学を中心に思想や哲学に関連する書籍を多数買取させていただきました。以下に特に良い査定額をお付けできたものを紹介いたします。

「ルーツ―20世紀後期の旅と翻訳」
「ライフストーリー―エスノ社会学的パースペクティヴ」
「岩波 哲学・思想事典」
「創られた伝統 (文化人類学叢書)」
「科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現」
「日常人類学宣言!―生活世界の深層へ/から―」
「公共性の構造転換☆〔第2版〕☆」
「今和次郎 採集講義」
「ストリート・コーナーソサエティ」
「構造人類学」
「現代演劇のフィールドワーク―芸術生産の文化社会学」

などなど。

ちなみに、上記は1,300冊を超える書籍の中から1冊あたり800円を超えたものをリストアップしたものです。

記事の1番下に掲載させていただいた写真はお送りいただいたもののほんの一部なので、この中に上記の書籍がすべて入っているわけではありません。(写真にはリスト中の下から5冊が写っています。)

また、写真にはジェンダーを扱った本も多く写っています。リストには入ってこなかったものの、写真3枚めの「ジェンダー学の最前線 」などは1冊600円ほどで買い取らせていただきました。

古典的名著には高値が付きやすい

社会学では「エスノメソドロジー」という言葉がホットなのでしょうか。上記リストの本をざっと見ると、「エスノメソドロジー」というキーワードに行き着くものが結構あります。調べてみると、アメリカの社会学者ハロルド・ガーフィンケルが論文『エスノメソドロジー研究』(1967)で提唱した”社会秩序の自明性や基盤を究明するための手法”のようなのですが、これは発表から60年近くが経った今、決して新しい方法論とは言えないものです。しかしながら、この手法に立脚した社会学書は現在も高値がついているものも多く、未だに関心が高いことを表しています。

また、似た単語で「エスノグラフィ」というものもありますが、こちらも社会学上のアプローチの1つ。ただ、エスノメソドロジーとエスノグラフィがどう違うのかは…ここで解説していると脱線してしまうので、またの機会に。ところで、こちらのエスノグラフィの古典的名著として有名なものに「ストリート・コーナーソサエティ」(ウィリアム・フット・ホワイト著、2000年、有斐閣)がありますが、リスト中のものは1993年に出された増補改訂第4版の翻訳本となります。元々の原著は1943年に出版されているとのこと!こちらも長く参照され続ける名著なのですね。

このように、決して新しいものとは言えないものでも、長い間その道の研究者が参照し続けている古典的名著は未だに良い金額で取引されています。

「古いものだから売れないでしょう?」と考えていらっしゃる方、そんなことはありません。本棚で眠っている名著がありましたら是非、当店にお譲りください!

専門性の高い辞典・事典も歓迎です

ところで、リストの中で1番の高額査定となったのは「岩波 哲学・思想事典」で、買取額2,140円でした。一般的な国語辞書や百科事典などは発行部数も多く、供給が需要を上回ってしまうためあまり良いお値段をつけることができないのですが、専門性の高いものについてはニッチな需要を見込んで買取を強化しております。下の表に買取強化中のジャンルを記載しておりますので、ご参照ください。(その他、「買取できるもの・買取できないもの」の詳細についてはこちら)

今回も良書をたくさんお譲りいただき、ありがとうございました!

 

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