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2022/10/07

会計学・MGゲーム・DVD付きなどのビジネス書【65冊、30,789円】と「知的戦略の方向―MG会計学による利益拡大策 1982年 ソーテック社」

今回は、会計学・MGゲーム・DVD付きなどのビジネス書を中心に、経済書・法律関係・コミック等の買取をさせていただきました。

以下に、特に良い査定額をお付けできたものをご紹介いたします。

「パテントマップ作成・活用ガイド: 特許情報/技術情報の収集・加工・解析ノウハウ」
「事業発展計画書の作り方 (牟田学の社長業)」
「都市データパック 2020年版」
「知的戦略の方向―MG会計学による利益拡大策 (1982年)」
「MG(マネジメント・ゲーム)教科書A」
「戦略会計STRAC2―ザ・テキスト・オブ・金儲け (1982年)」
「金持ちになる教えのすべて DVD付 ロバート・キヨサキ 金持ち父さん」
「ダヴィンチ脳 特殊音源CD +DVD フォレスト出版 苫米地英人」
「第13次業種別審査事典(第7巻) 【サービス関連(広告、コンサルタント)・学校・地公体 分野】」

などなど。

 比較的新しいものや定価が高額のものも多く、状態も良かったので高額のお取引となりました。

コミックは残念ながら、古いものや単品での買取は価格をお付けすることができないことが多いです。すみません。ただ希少価値のある書籍なども存在しますので、これは?と気になった方は、処分する前にご相談ください。今回は全巻が揃っているなどセットで販売可能であり、最新のものであったため、すべて価格をお付けすることができました。詳しくはホームページの買取できるもの・買取できないものに載っておりますので、ご確認ください。

 そして、今回目を引いたのはビジネス書です。本屋さんでも数々のビジネス書が、目まぐるしく入れ代わり立ち代わり販売されていますね。

ビジネス書とは、ビジネスに関する実務や心構えなどが書かれた本です。役立つ面としては第一線で活躍しているビジネスパーソンの考え方に触れることができます。最近は自己啓発的な本もビジネス書の中に紛れているようですが、今回の買取では「事業発展計画書の作り方 牟田學著」のように実務的な経営者サイドが必要とするハウツー本が多かった印象を受けました。個人で購入というよりは、経費で購入といった側面が多いのではないでしょうか?
上記のように、現代にも通じるような希少な専門書籍は、まだまだ高額査定がお付けできるかと思います。

 

その中で、今回ご紹介する本はこちら

「知的戦略の方向―MG会計学による利益拡大策 1982年 ソーテック社」

まず、この書籍は昭和57年に出版されています。50年代、日本はまだまだ元気だったと記憶していますが、西氏の書籍には、日本が高度経済成長から失速し日本経済もすっかり自信を無くした時期とあります。そんな時期から衰退の一途をたどっていたのですね、、、

次に、著者西順一郎氏の経歴ですが、昭和12年平戸市に生まれ、昭和36年東京大学文学部社会科卒業、三菱重工長崎造船所勤労部、ソニー経営開発室勤務、日本総合研究所経営研究部長を経て西研究所代表取締役という、人事、開発、コンサルとマルチに活躍されている方です。ソニーの時代には、井深大氏などソニートップの秘書もされており、日本を代表する企業のトップの考え方に深く触れていた方です。さらに、本書籍のメインである、マトリックス会計学の開発者であり、MG(マネージングゲーム)の開発者です。MGとは経営体験のできるゲームですが、経営者育成研修として今もなお続いています。ネットで調べると40年間で100万人が受講、ソフトバンクの孫正義氏も受講されたと出ていました。

 では、本書の内容について触れていきます。

「まえがき」に著者が述べていますが、この書籍は「戦略会計STRACおよびマトリックス会計周辺、そして『経営財務』誌に十五回にわたり連載した「MG開発記」を収録している。」とあります。

 1章は、人事の経験から人間について、教育、四柱推命などについて書かれています。ビジネス書に、四柱推命など違和感がありますが、なかなか興味をそそられます。個人的に面白かったところをちょっとピックアップしていきます。

人間には3種類あるそうです。肥満型、筋骨型、神経型この3つです。特徴ですが、肥満型は社交型であり、組織に生きるに適した人間。男性ホルモン過剰らしいです。筋骨型は意志が強く決断力があり、部隊長向きです。半面鈍感であるため、部下が不満を持つ。そしてヒタイに、二~三本の深いヨコジワがある(笑)。神経型とは、身体は基本的にはキャシャであり、自信があるのは頭脳である。この神経型が想像力という天の神様からの贈り物をもらっている。というようなことが書いてあります。ちょっと笑ってしまいますが、三菱重工はこの3つの方の人間をバランスよく採用しているそうです。一方ソニーは神経型に偏りがあり社内がぎすぎすしていて、仕事の虫だそうです。昨今は残念ながらかつての勢いもなくなってしまいましたが、確かに悪い意味でなく会社のカラーから妙に納得してしまいますね。

人材教育については、これからの人事管理はマス管理から個別管理へきめ細かさが要求され「貴社がキラッとした中小企業の星、大企業の星となるためには、貴社の少数の天才の生き死にが、ものをいうのだ。創造とは一人でするもの。天才は一万人に一人しかいない。この変人たるクリエイターをいかにして発掘し、いかにして活躍させるかに企業の浮き沈みがかかっている。」なるほどなるほど。各社、喉から手が出るほど欲しい人材ですね。人材発掘、人材教育は、昨今特に大事な課題ではないでしょうか。昭和57年出版ですが、キラリ光るものを感じました。

 

2章は、会計の革新というテーマで、マトリックス会計が開発されるまでについて書かれています。昨今では財務会計としてPL(年間の儲け)、BS(期末時点の財産状況)、CF(財布の中身)の3点セットが有名ですが、その他原価管理等各社工夫をした管理会計を行い財務分析がなされています。しかしながら、西氏はPC普及前から財務会計や管理会計だけでは将来のさらなる利益拡大、損益分岐点の把握に役立てるには不足を痛感し、更に上位のマトリックスを駆使したMG会計学を開発されています。このような経緯が具体例、体験談を交えながら語られています。ちなみにマトリックス会計の優れているところは、シンプルで明快なところです。簡単に言ってしまうと、1枚のシートで企業全体の動きや現状が手に取るように把握できるようになっています。未来を予測するための社長のための管理ツールといえます。

 

3章は、利益最大化の学問を身に着けるためのツールとして開発されたMG(マネージングゲーム)誕生までのことが書かれています。CDIというソニーの子会社へ行った際、ビジネスゲームのおもちゃ版が運よく商品化の途上であり、そこで開発されたものです。氏いわく「人は自然に井深思想、本田思想、ドラッガー思想、福沢諭吉思想を学べる仕組みになっている」そうです。MGは奥の深い学問であり、ノウハウの塊、思想の具現化、教育訓練法戦略的な発想法、全体観を持った人間を養うためのゲームなど熱く語られています。かつて、世界中を席巻したウォークマンを作ったグループも、MG100回以上やったそうです。なんだかもっと知りたくなりますね。

 

本書を読むことによって、MG会計学のねらい、本質がより理解できるのではないでしょうか?目まぐるしく変化する世の中ですが、変わらぬセオリーを感じることができます。そして、未だ会計学の古典として輝きを放った貴重な1冊であり、西氏の豊富な経験知識から学ぶところの多数ある良書といえます。

 

今回も良書を多数お譲りいただきありがとうございました。

 

スタッフT

 

 

 

 

 

 

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